関西電力の歴代幹部らが多額の金品を受け取っていたなどの問題。裁判が9月10日に結審しました。

手のひらで光る金の小判…高浜原発の元所長が、今から20年以上前に直接手渡されたといいます。

(高浜原発元所長)「背広を1回もらったのと…あとは小判というかね」
(記者)「小判?」
(高浜原発元所長)「2枚。小判の形してるねん」

関西電力の歴代幹部は、金のさかずきやドル紙幣の札束など数々の金品を受け取っていました。

金品を渡したのは、福井県高浜町の森山栄治元助役です。

(森山栄治元助役)「原電(原子力発電所)以外に高浜町を救済する経済浮揚策はないのではないかと」

2019年、高浜原発などの関連工事を請け負う地元の建設会社に、金沢国税局が調査に入ったことがきっかけで、関電の歴代幹部らと森山元助役との“癒着”が明らかに。

歴代幹部らが1980年代以降、計3億7000万円相当の金品を受け取り、森山氏の関連会社に原発に関わる工事を発注するといった便宜を図っていたことがわかり、当時の経営陣は辞任に追い込まれました。

(関西電力 岩根茂樹元社長 ※2019年当時)「長年にわたって各人が我慢を重ねて対応してきた。過去から続く森山氏という、その“影”におびえてしまったというところがある」

関電と株主は旧経営陣らに対し、会社の信用を低下させて損害を与えたなどとして裁判を起こしました。

これまでの裁判で、旧経営陣側は「拒むことができず預かっていただけだ」と主張。岩根元社長は「東日本大震災の影響で経営難に陥り、森山氏との関係悪化を避けたかった」と述べました。

(岩根茂樹元社長 ※今年5月の証人尋問で)「当時は関西電力の経営が危急存亡状態で、解決する唯一の方法は原発の早期再稼働しかなかった」

また、旧経営陣が一連の問題を取締役会に報告しなかったことも明らかになっています。

(八木誠元会長 ※今年5月の証人尋問で)「著しく不当な事実もないということから、監査役会が取締役会への報告義務の対象案件に当たらないと判断した」

株主側は、金品の一部は換金され税務調査の後になって幹部らが一斉に返還していることから「預かり保管ではなく受け取っている」、取締役会への報告をしなかったのは「公表しないための隠ぺいだ」と主張し、裁判は全ての審理が終わりました。

判決は来年3月3日に言い渡されます。