言葉や国籍を超えて「自分らしく」

取材担当の崎山記者が別の平日、午前中から伺うと、利用者は交代でお風呂に入れてもらいながら、椅子でくつろいだり、トレーニングマシンを漕いだり。カラオケで歌ったり、静かに塗り絵に取り組むなど、それぞれ思い思いに過ごしていました。

トランプを楽しんだり、くつろいだりと利用者は思い思いに過ごす

トランプを楽しんでいたペルー出身の人たちがいました。隣の深谷市から夫と一緒に来ているという女性は「みんなペルー出身なのでスペイン語でおしゃべりしてます。一緒に来ている旦那はうるさくて、めんどくさいけど、大丈夫!」と周りの笑いを誘います。群馬県の伊勢崎市から来ている男性が「話したり、歌ったり、カラオケしたり、踊ったり、いつもとっても賑やかです」と付け加えます。

また、別のペルー出身の男性は、ブラジル出身の介護スタッフが持って来たギターを見て、何十年かぶりに弾いてみたいということで、教えていたら、弾いて歌い始めました。言葉が違うので、丁寧に説明しながら教えていたスタッフは「きょうからギターやりたいって、教えてたんですが、すごいですよね。指動かないけど、やりたいから頑張る、リハビリみたいになるっていってました」と驚きながらもうれしそうでした。丁寧に教えていると、前向きな気持ちと昔の記憶が戻ってきたようです。 

七夕飾りも様々な言葉で

この日は外国ルーツの利用者が多かったですが、日本人利用者が多い日もあります。スタッフ含め、様々な言葉が飛び交います。運営する株式会社「エスペランサ」の根岸未穂さんは、自身は日本語しか話せないそうですが、日本で長く働き、暮らしてきた、様々なルーツの高齢者とのコミュニケーションについて「元々は仕事などで日本語をある程度しゃべっていたけど、認知症でもう母国語しか対応できない利用者さんも結構出てきています。

そういった方に接する際、ジェスチャーなどを交えれば、日本語の言葉でもなぜか通じることはけっこうあります。『こっちどうぞ』って言ったり『今トイレ誰か入ってるから待ってて』とか。ただやっぱり不安になった時、帰宅願望が強くなったり、薬を飲みたがらないといった時は、母国語での対応の方が利用者さんも本当に安心できるので、そういった時は話せるスタッフを呼びます」と話していました。

お昼ご飯の時間。この日は「焼うどん」など。