買う側・売る側の罰則 “世界の4モデル”

高柳キャスター:
買う側に対して罰則を設けることが、女性を守ること、助けること、支援することにつながるのかという部分ですね。

井上貴博キャスター:
取材に答えてくれた女性の言葉がすごく現実を表していると思います。

基本的には買う側がいなくなれば成り立たないため、買う側を罰すべきというのは私もそう思いますし、意識を変えるという意味でも必要なのだろうと思います。

しかし、それだけでは解決せず、フランスのケースでもあるように、斡旋している団体をもっと厳しく取り締まるべきで、売春するしかない人をどのように支援していくのか。

簡単に言ってしまいますが、どのように支援するのかというのは非常に難しく、貧困の問題にも直結します。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
海外での北欧のモデルは議論が活発になり、増えている傾向にあります。しかし、議論として未成年かどうかというのは、まず切り分けないといけません。

国連が1989年にそのような協定を作りましたが、未成年というものに関しては全会一致で採択されたということは、まず言わないといけません。

今の議論は18歳以上の話で、これには4つのモデルがあります。

1つ目は全面禁止です。買う方も売る方も禁止とする国が世界120か国で、国連の加盟国の約60%です。

2つ目は北欧モデルです。買う側のみを処罰し、売る側は被害者として保護・支援するというものです。

3つ目は、合法ではあるが、一定の場所だけでしかそのような行為が行われないモデルです。オランダやスイス、ドイツでのモデルで、そうすることで見える化ができます。

一方で、全面的に非犯罪化しようという流れも一部の国ではあります。オーストラリアやオーストリアもそうですが、18歳以上であれば仕方がないとしている国もあります。

しかし、北欧モデルは間違いなく議論が集中しており、日本でもそのような議論が始まることは第一歩としてはすごくいいことだと思います。

出水麻衣キャスター:
ただ、地下に潜って危ない目に遭う女性や、そのような行為をしている人が多くなるのだけは絶対に避けてほしいです。そこに対して、どのように目を光らせることができるのかは、同時に考えていかなければいけません。

井上キャスター:
被害者だとする売る側を、どのように支援するのが良いと思いますか。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
例えば海外を見ると、「自分が強制的に売る方に立たさせられている」ということを通報できたり、支援センターなどに予算をつぎ込む国も多くあります。

それでも通報しない人はいるのかもしれませんが、それも支援のひとつの形だとは思います。

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<プロフィール>

重松大輝
TBS報道局社会部 法務・検察担当
事件・事故の「その先」を取材

ハロルド・ジョージ・メイさん
プロ経営者 1963年オランダ生まれ
現パナソニック顧問・アース製薬の社外取締役など