劇伴音楽とは物語へ捧げる音楽
本作では、主人公・瀬尾咲子(演:蒼井優さん)と夫・充(演:松山ケンイチさん)の幸せだった日々や、妻・あずさ(演:夏帆さん)を亡くした園田樹生(演:中島歩さん)と咲子が痛みを共有し、思い出を話したり、時に笑い合うなど、小さな日常の積み重ねの中にある喜びや不安、秘密が描かれている。
haruka nakamuraさんは、そんな登場人物たちの感情に寄り添いつつも、「音楽によって映像の色のようなものをあまり断定的にしないようにしています」とも話す。作品を見る人々の想像をかき立てる“余白”のようなものを感じるのはそのためだろうか。
「自分で制作するオリジナルアルバムのように自由に作る音楽ではなく、物語へ捧げる音楽は、作品に寄り添って混ざり合うことが大切だと感じています。ドラマにおいて音楽は作品を構成するいくつかの要素の一部なので。もし、その距離感を余白と感じていただけたならうれしいです」
初回放送から現在に至るまで、視聴者の間ではさまざまな考察が飛び交う本作。haruka nakamuraさんの元にも多くの反響、感想が届いているという。
「実際に放送を見ると音楽が映像の中で豊かに差し込まれていて、映像作品として一体化した実感が沸きました」と手ごたえを感じた一方で、自身の劇伴音楽について「まだまだ思うことがあり、これからも勉強していかなければいけないもの」だとも話す。
輝かしい実績も評価もある。しかし、そんなことは関係ないのかもしれない。これからも、音楽家・haruka nakamuraの心に響く音楽への追求は続く。














