起床5分で練習へ 松島家の壮絶な英才教育

松島は4人きょうだいの長男として生まれた。全員が卓球に打ち込んでいるが、実は松島家は4世代にわたって卓球選手を輩出してきた超名門一家だ。

「小学校の時は友達と遊ぶのは99%ない」と父・卓司さんが語れば、母・由美さんも「かわいそうな部分はある。もう決められているというか。でもそのくらいしないと世界に出るとか全日本で優勝とか絶対に無理やから」と振り返る。

左・父 卓司さん 右・母 由美さん

一家の生活はまさに卓球漬けである。朝7時過ぎ、起床からわずか5分で向かった先は自宅2階にある練習場。学校が終わるとそのまま両親が経営する卓球場へ向かい、1時間の仮眠を挟んで夕方5時から5時間の猛練習。自宅に戻ってからも練習は続いた。

中でも長男・輝空には一際厳しく指導したという。母は輝空がお腹にいる時から「世界チャンピオンになろうね」と語りかけていたそうで、その才能は幼少期から磨き上げられていく。

2歳5か月の時の映像にはラケットを振る姿が残されており、3歳で出場した初めての試合では小学生相手に圧勝した。父が「365日のうちの364日は練習していた」と語る環境で技術を磨き、小学生になると強烈なバックハンドを武器に1年生から6年生まで全国大会6連覇という快挙を達成。2021年、中学2年生の時には15歳以下の世界大会で金メダルを獲得した。

当時14歳の松島選手

徹底した英才教育の中で育ち、逃げ出したいと思ったことはないのか。松島は当時の葛藤と覚悟を語る。

「自分でも何回もありますけど、夢があるので逃げなかった。それだけですね。夢がなかったらやめてました」