“食べると痩せる”と謡ったゼリーを食べた若い女性たちの間で健康被害が相次いでいます。実はある危険な成分が含まれていました。なぜそんな危険なものが出回っているのか、私たちはゼリーが製造されるベトナムでその実態に迫りました。
“食べると痩せるゼリー” 女性らに健康被害
2022年、話題になっていた動画がある。
「こちらになっております。こちらのダイエットゼリーを食べて、私も40日間で10kg落ちました。これだけ細くなった。半分もなくなっちゃったの」

「食べると痩せる」ゼリーだ。
Aさん(30代)
「もともとぽっちゃりしていた方が激痩せしていた。『こんな痩せてなんで?』と思ったら、ゼリーを販売していると。『これってホンマに痩せるかも』と最初は興味本位で購入した」
兵庫県西宮市のAさん。この動画を見て、2箱で8800円、30本分のゼリーを購入した。味はカカオとセロリの2種類で、天然由来成分で作られたと書かれている。同封された保証書にはベトナム語で「5kgから15kg痩せる」と謳っている。だが、ゼリーを口にすると…。
Aさん
「初日が一番ひどくて。朝一に食べたけど、(外出先の)コンビニで立てなくなってしまった。冷や汗がすごくて、息もできないくらいの動悸、息苦しさ。20分くらいはずっとしゃがみこんでいた」
体調不良を引き起こしたのはゼリーだけではない。「痩せるゼリー」と同じブランドのチョコレートがある。同じように「食べると痩せる」と謡っている。
神奈川県に住むBさんは、数々のダイエット食品を試していてこのチョコに行き着いた。
神奈川相模原市 Bさん(30代)
「『細ければ細いほど綺麗』という感覚。万年ダイエッター。何かに制限されないと、自分で痩せるって結構難しい。『なにかおかしい』と思いつつも、『痩せたい、食べたら太る、やめたくない』みたいな負の連鎖」

これを食べて1か月で10kg痩せたが、体調不良で食欲を無くしたのが原因だった。
Bさん
「チョコは本当にすごい。息苦しさがものすごくて、すごく具合悪くなって、貧血がして呼吸ができなくなって。そのうち手足が痙攣し始めた」
この商品には、54人が死亡した危険な成分が含まれていた。
