現場の真実:ハンター歴40年の経験と「バックストップ」
なぜ、これが後に事件化されたのでしょうか。
池上さんとヒグマとの距離は約16メートル。さらに20メートルほど先には道路沿いに住宅が2軒建っていました。
平面的に見れば住宅に向かって銃口を向けたように見えるかもしれません。しかし、現場を横から立体的に見ると、池上さんと2軒の住宅の間には、高低差8メートルほどの急な斜面が存在していました。ヒグマはその斜面の中腹に位置していたのです。
ハンター歴約40年の熟練の技術を持つ池上さんは、「弾がヒグマを貫通したとしても背後にある斜面(バックストップ)で止まるため、住宅に当たる可能性はない」と主張します。
「この場所でバックストップがなくて水平で建物が見えていたら撃ちませんよ。これだけの高さの斜面があってクマが斜面にいたら、要請されたのに撃たず、後で誰かが危害に遭ったら大変だと…いつまでも住民が安心できません」
当時、外出していた近隣住民は後に、「とんでもない。一生懸命猟に来ている方を監視するなんてかわいそう。撃ち取らないとどんどん(クマが)増えるばかりでしょ」と語り、池上さんへの感謝を口にしています。














