冷めても食感が落ちにくい米があった

まず、米そのものが違います。炊いた米のデンプンは、冷める過程で“老化”が進み、硬くパサついていきます。この老化の進み方は、デンプンに含まれるアミロースの割合に左右され、アミロースが多いほど進みやすいとされています。

世界で最も多く食べられているインディカ米はアミロースが多く、炊き上がりはさらりとしていて、カレーやスープと合わせるのに向いています。反面、冷めるとパサつきやすいため、冷えた状態のまま食べる習慣は広がりませんでした。

一方、日本のジャポニカ米はアミロースが少なく、粘りと水分の保持力があります。冷めても食感が落ちにくく、おにぎりや弁当に向いた米です。冷めてもおいしい米があったこと。これが、日本の弁当文化の土台になりました。