遺族が告訴に踏み切った理由 捜査が「見えない」

武石知華さんの遺族は同志社国際高校の校長ら4人と、船を運航していたヘリ基地反対協議会の共同代表ら7人のあわせて11人を刑事告訴しています。父親は委員会の調査報告書公表前日に開いた記者会見で、告訴に至った理由をこう語りました。

「海上保安庁は学校や協議会まで含めて幅広く捜査を進めてくださっているのかもしれません。しかし私たちからは残念ながら、捜査活動なのでその内容は見えてきません。見えないのであれば私たちで取りうる行動を取る。それが告訴でした」

学校関係者や「ヘリ基地反対協」代表らを刑事告訴した武石知華さんの両親

遺族の不安は、現場にいなかった関係者——学校や抗議活動を組織する側——にまで捜査が及ぶのかという点に向けられていました。報告書が認定した「安全管理体制の不備」は現場の事故そのものだけでなく、何年にもわたってチェック機能を働かせなかった組織全体の問題です。その組織的な責任がどこまで法的に追及されるのかは、報告書の射程を超えた問いとして残されています。

報告書を受けて武石知華さんの両親は「個人の責任の重さについて、もう一歩踏み込んでほしかった」、「(捜査機関は)更に徹底した踏み込んだ捜査を」とするコメントを出しました。