「身体が動く限り続けたい」イチロー氏の言葉に感銘

里自身も願う“次世代へ夢を繋ぐ”という思いは、女子野球を取り巻く環境の変化にも表れている。女子高校野球は今年の夏の選手権で、史上最多70チームが出場。決勝は男子と同じ阪神甲子園球場で行われる。また今年9月には6年目を迎える“高校野球女子選抜vsイチロー選抜 KOBE CHIBEN”が東京ドームで行われるなど、女子野球への注目は高まっている。

「チームメイトには、イチローさんと対戦した経験のある選手もいます。その選手たちと接する中で、野球に対する高い志を持っていることを感じますし、そういった選手たちにイチローさんが大きな刺激を与えていることは本当に素晴らしいことだと思います」

昨年、自身が“高校野球女子選抜 vs イチロー選抜 KOBE CHIBEN”の始球式を務めた際には、イチロー氏に挨拶する機会があったという。「私のことを知ってくださっていて、敬意を持って接していただけたことに本当に感激しました」と当時の心境を明かした里。

心に残っているのは試合後のインタビューでのイチロー氏の言葉だ。観戦に訪れたファンの前で、「『女子選手が一生懸命プレーしている姿を見て、応援したい』と言ってくださったことが本当に嬉しかったです。そして、ご自身が続けている女子高校野球選手との試合も『身体が動く限り続けたい』と話されていて、その言葉にもすごく勇気をもらいました」。

世界最高峰の舞台へ挑む今、新たな目標も胸に描いている。「今できることを一つひとつ積み重ね、いつかKOBE CHIBENでイチローさんと共に女子野球選手たちとプレーできたら光栄です。イチローさんのように野球への情熱を持ち続け、次の世代に夢や可能性を届けられる存在であり続けてたいと思っています」。72年ぶりに誕生するアメリカ女子プロ野球リーグ。新たな歴史が刻まれるその挑戦は、自身の夢だけでなく、日本の女子野球の未来にも繋がっていく。