報告書が示した4つの事故原因

報告書は、事故が発生した原因を4つに整理しました。①安全管理体制等の不備、②リスク管理体制等の機能不全、③安全管理に関する検証を妨げた組織風土、④安全管理に関する意識の欠如です。

報告書はこの4つの原因のうち、安全管理体制の不備を「事故発生の最大の原因」(報告書・第7章)と位置づけました。

転覆事故当日に行われた救助活動の現場

まず、学校保健安全法に基づいて各学校に作成が義務付けられている危機管理マニュアルについて、同志社国際高校の2024年版マニュアルには「校外活動全般について記載がない上に、事前の危機管理に関する事項は一切定められていなかった」と認定されました。

辺野古ボートコースのような海上活動は「転覆、落水、急な天候悪化等による事故が一度起きると重大な被害に繋がりやすい典型的な高リスク活動」であるにもかかわらず、2022年度にこのコースを導入する際、学年主任ら担当教員が確認したのは、金井さんが船舶免許を保有していること、ボートの定員が10人程度であること、救命胴衣が備置されていること、の3点のみでした。

ボートの実物を確認すること、実際に乗船して航路の安全性を確かめること、さらには乗船場所である辺野古漁港を訪問することすら行われていなかったと、報告書は認定しています。