「海底に叩きつけられた」「ボートと海底に身体が挟まれた」

修学旅行生を乗せて転覆した船「不屈」

その後2隻は10時10分頃と12分頃、続けて転覆します。生徒は数回にわたって大波にのまれ、中には海中で一時身動きが取れなくなった生徒も。

「死ぬかもしれないと思った」「大きな洗濯機でグルグル回されている感じだった」などと振り返った生徒もいました。生徒たちは転覆した平和丸の船底に上ったり、リーフに押し戻された後にサンゴ礁の上で集まったりして、救助を待ちました。

転覆後の対応にも問題がありました。先に「不屈」が転覆したのを目の当たりにした後続のボート「平和丸」の乗組員は、生徒たちに緊急時の通報番号として誤った番号を伝えていました。現場の混乱の中で、救助を求めるための基本的な情報すら正確に伝えられないほど、安全管理体制は無いに等しいものでした。その結果として、金井船長と武石知華さんの2人が死亡する大惨事となったのです。

会見した特別調査委の委員ら(7月31日)

その後3月中に設置された第三者調査委員会は弁護士3人で構成。学校法人同志社から独立した立場で、教職員、生徒、保護者を含む関係者へのヒアリングを幅広く実施し、電子メールやSNSメッセージ等のデジタルフォレンジック調査、現場検証も行いました。委員会は調査の姿勢について、「安易にマスメディアの報道やSNS発信内容に依拠することなく、常に生の証拠・情報に直接あたることに事実認定する方針で」臨みました。(報告書・第9章)。