選手たちが痛感した「個の力」

前進を感じる一方で、結果を出すために何が必要なのか。ブラジル戦の翌日、選手たちが一様に口にしたのは「個の成長」だった。ブラジル戦で先制点を決めた佐野海舟(25)も、ドイツへの出国前に「個人のレベルを上げることが一番の近道かなと思います。それもやりながら、しっかり戦術だったりチームとして戦う部分はぶらさずにやっていく必要がある」と語っている。

佐野海舟 選手

ブラジルのヴィニシウス(26)や、ノルウェーのハーランド(26)のような、“飛び抜けた”選手が日本から出てくるためには何が必要なのだろうか。森保監督は、単にサッカーをするだけでなく、普及の段階からのアプローチと、明確な育成スタイルの必要性を挙げた。

「国としてのスタイル、11人の選手の役割として、どういう選手を育てたいかということをより明確にして、役割に沿って選手の育成をしていくところから、より突出した選手に出てきてもらうということは、一つの選択肢としてあるのかなと思います」

“ベースの底上げ”が生む、日本独自の団結力

こうした育成論に対しては、金太郎飴(どこを切っても同じ顔になるような、画一的な選手)を作るのではないかという懸念の声が上がることもある。しかし、森保監督はその言葉の先に、日本らしい強みを見出している。

「でも、金太郎飴もたくさん作って、一番すごい人が代表として国を背負って出ていくということであれば、それが11人揃えば非常に強力な力となると思います。日本は世界に誇る『チーム一丸となって戦える団結力』という連携の力を持っていますので、個々のところ(個のベース)を上げることが、組織としても力を発揮することにつながるのかなと」