二重災害の能登、心の復興が課題

能登半島地震・奥能登豪雨の二重の被害を受けた能登では、家庭や地域の復旧復興を優先し、自分の感情を表に出す機会を持てないまま過ごしている人々の心の復興が、これからの課題になっています。

また、ヤングケアラー問題においては、全国調査では中高生の約17人に1人が家族の世話を日常的に担っていることが明らかになっています。

この問題は、「本人が自覚しにくい」、「周囲が気づきにくい」、「相談しづらい」という特性を持つことから、震災後3年目を迎える現在、進学や将来不安と家庭事情が重なる生徒が存在する可能性があることから、この可視化しづらい課題に静かに光を当てる教育機会とする側面もありました。

ヤンさん「今回、『映画と同じ境遇(ヤングケアラー)の生徒は居る』と学校側と双方で覚悟して開催しました。そのため、ヤングケアラーの文言を外し、敢えてサポーターを置いて、アフターケアをどうするかも検討しながらの開催でした。司会を務めた江波先生も、『最初にこの映画を観たとき、これまで関わった同じ境遇の生徒を思い出して辛かった』と率直な感想を伝えました。正解というものがないなかで、少なくとも、生徒にとって話す場を設けることで、話してもいいと思える環境を整えられたのではないかと思っています」

学校上映会の様子 提供:私は、ひとりじゃないんだ委員会

飯田高校の生徒さんだけでなく、その保護者の方々や地域の一般の方々を積極的に受け入れた学校上映会には、生徒154名、教員約20名、保護者・一般の方々約20名、「ひとりじゃない円卓ダイアログ」のサポーターや取材陣など約10名という、200名以上の方々が参加されました。