本嫌いの少年がベストセラー作家へ

1958年、大阪市生まれ。大阪府立大学電気工学科を卒業後、エンジニアとして働くかたわら、1985年、27歳の時『放課後』で江戸川乱歩賞を受賞し、作家デビューを果たしました。1999年には『秘密』で日本推理作家協会賞を受賞。直木賞にノミネートされます。

そして2006年、6回目のノミネートでようやく『容疑者Xの献身』により、直木賞を受賞しました。

東野圭吾さん(2006年・直木賞受賞会見)
「正直強がりではなく、すごく楽しい7年でした。落ちるたびにやけ酒を飲んで、みんなで選考委員の悪口を言って。やっぱり今日は勝ててよかった。僕は昔すごく本嫌いな少年だったので、あのときの本嫌いな自分でもおもしろく読めるような小説にしたいというのは、いつも思っていることです」

東野圭吾さんの自伝的エッセイには、こう綴られていました。

自伝的エッセイ『あの頃のぼくらはアホでした』より
「僕は子供の頃から読書というものが大嫌いだった。姉たちが世界児童文学全集なんかを読んでいるのを見て、あんなものどこが面白いんだと馬鹿にしていた。ちょうど各家庭にテレビが普及し始めた頃でもあったから、活字離れの第一世代だったのかもしれない。白黒テレビの前に座り、『鉄腕アトム』や『鉄人28号』に没頭していた」

本を読むのが嫌いだった少年は、やがて多くの人を本の世界へ引き込む作家となりました。

その突然の訃報を受け、都内の書店では…

記者
「こちらの書店には、東野圭吾さんを追悼するコーナーが作られています」

客(60代)
「次どんな作品を作ってくれるのか、すごく楽しみでした」

客(10代)
「ただの怖いミステリー小説やただの殺人事件ではなくて、それよりもっと深いものがあると思って、そこが魅力かなって思います」

客(60代)
「みんな登場人物が苦悩しながら生き抜いていく感じがあるし、(事件を)暴くけどそこに優しさがあったり、そういうストーリーが大好きで、仕事で辛い時や現実逃避したい時は、東野さんによく助けてもらいました」