被害者遺族の現実を知って

この記事を最初から読む

裁判から年月が経ち、事件が一つの区切りを迎えたかのように見えた現在も、遺族の苦悩が終わることはありません。

(寺輪 悟さん)
「司法の限界なのかもしれません。でも私は悔しい思いを十二分にしました。ですから皆さんが知っている以上に、裁判では踏みにじられている遺族がいる、被害者がいるということを分かっていてほしいと思います」

「テレビではひとコマふたコマしか流れませんが、あの中にはものすごく限りのない皆さんの知らないドラマがあるということを、もう一度知ってほしいと思います」

RSK山陽放送の取材に応じてくれた寺輪さん。元少年は、2023年に仮釈放されたと言います。しかし、仮釈放された場所は、事件当時少年が住んでいた町だったのです。

寺輪さんは、ドライブ中に、偶然にも元少年を目撃してしまいます。抑えられない感情が沸き上がり、車を停めた寺輪さんは頭を車の窓にたたきつけ、絶叫したと話します。

寺輪さんは、「その時偶然、妻からの電話があり、話をすることで思いとどまることができた」と、事件が遺族に落とした深い影の一端を明かしてくれました。

【第4話】へ続く
愛娘(当時15)を奪われた父親「犯罪被害者には“心の救急車”がない」すべての自治体に支援条例を求める理由「これは俺と博美の闘い」