東京電力の幹部が16日から原子力発電所立地の地元自治体に新年のあいさつに訪れていますが、17日に面会した花角知事は小林会長らに対して「信頼を失っている」として、行動と実績で示すように求めました。


17日に新潟県庁を訪れたのは、東京電力の小林喜光会長と小早川智明社長。小林会長は初めて、小早川社長は3年ぶりの新年あいさつです。

柏崎刈羽原発はテロ対策の不備が相次ぎ、原子力規制委員会が追加検査を行っていますが、この春にも終わる見通しもあり、小林会長は改善計画を通して「発電所が変わりつつある」という自信をのぞかせていました

【東京電力 小林喜光会長】「少しずつではあるが、個ではなく組織として仕事の意識を持つということと、現場重視の姿勢、これらを明らかに感じ、発電所が変わりつつある…」

【新潟県 花角英世知事】「ストレートな言い方で恐縮ですが、平成14年のトラブル隠しという事件を起こされて…」

一方、花角知事は2002年のトラブル隠しをまず話題にあげ、厳しい言葉を投げかけました。

東電はこのころから企業風土の改善をあげていますが、知事はテロ対策の不備についても触れた上で「信頼を失っている」と強調しました。

【新潟県 花角英世知事】「信頼を取り戻すということを言ってもらったので、ぜひ行動と実績で信頼を得られる努力をしてもらいたい。今のままでは信頼を失っていると」

【東京電力 小早川智明社長】「発電所の改革が進んでいるとは思うが、いま一度緊張感をもってかつ謙虚にしっかりと改革に取り組んでいきたい」