②最終決裁前後の検察庁内でのやり取り
12月17日、(特捜部の)副部長は、総括審査検察官2名に対し、起訴に向けた最終決裁時の資料となるメモを作成するように指示しました。
12月19日、(特捜部の)部長と副部長に届いたメモには次のような記載がありました。
A氏が自白に転じる直前の取り調べにおいて、取調官が机を叩き、声を出すなどの言動は見受けられた。しかし、これはA氏が明らかな虚偽を述べたことに対してなされたものであることが明らかである上、自白経緯を詳細に検討すると、その翌日の取り調べにおいても、A氏は当初否認→穏やかな雰囲気で証拠を当てながら説得→自白→弁護人接見→その翌日に自白調書作成という経過を経ており、前記の机を叩くなどの言動は、自白の任意性を損なうものではないと思料する。
12月20日午後3時、最終決裁の会議が始まりました。検事正、次席検事、(特捜部の)部長、副部長のほか、主任検事、総括審査検察官2名が出席しました。
総括審査検察官がメモに基づいて報告しました。しかし、検事正も次席検事も、特捜部の出席者が問題の録画を見ているかどうかを確認することはありませんでした。決裁に参加した誰からも、どんな取り調べだったのか録画を再生して見てみようと提案されることはありませんでした。

田渕検事の取り調べが問題とされないまま、決裁の結果、山岸さんを含む被疑者6名を起訴することが決まりました。














