野党のほうが影響が大きい「定数削減」国民民主は4割減
現役閣僚が分析する「支持率が下がった要因」のもう一つが「国会空転」だ。衆院議員の比例定数を45削減する法案と東京の首都機能を代替できる「副首都」の整備を推進するための法案について、与党側の職権で強権的に審議入りしたことに野党が反発した。6月29日以降、野党議員が委員会や本会議を欠席する中、時間だけが経過するいわゆる「空回し」が行われるなど国会は不正常な状態となった。(7日に参院、9日に衆院が正常化)
とくに議員定数削減法案については野党の反発は大きく、その大きな理由は「議員定数削減ではなく野党削減法案になっている」(6月30日国民民主・玉木代表)からだ。
実際、5月29日に発表された国勢調査の結果をもとにJNNが今年2月に行われた衆議院選挙の結果を当てはめる分析を行ったところ、比例45削減の場合、各政党の議席は以下のように変化する。
▼自民 67→57 (10減)
▼維新 16→11 (5減)
▼中道 42→31 (11減)
▼国民 20→12 (8減)
▼共産 4→3 (1減)
▼れいわ 1→0 (1減)
▼参政 15→9 (6減)
▼みらい 11→8 (3減)

自民党は、今年の衆院選で「名簿不足」を起こし、獲得議席が本来の票数よりも14少なくなっていたため、定数削減の影響を受けづらく、小幅な減少にとどまる。一方で、維新は比例の議席がおよそ3割減少するほか、国民と参政は4割減、れいわは議席を失う試算となった。与党側も議席を減らすことになるが、玉木氏が言及するようにそもそも議席数の少ない野党のほうが影響が大きいことがわかる。
今回のJNN世論調査ではこの「議員定数削減」法案については6割近くが賛成している。さらに野党の委員会欠席には7割以上が「理解できない」と回答しており、どちらかといえば野党にとって分が悪い結果となっている。この国会空転が高市内閣の支持率に影響したかどうかについては、限定的かも知れない。


ただこの国会空転により、議論すべき政策がストップしてしまった影響は大きい。とりわけ消費税減税や給付付き税額控除の仕組みを議論する「社会保障国民会議」は当初、6月末に中間とりまとめを行うはずだったがその議論までも滞ってしまった。(7月13日に再開予定)
「1日国会が空転をすると3億円経費がかかる」(自民・村井英樹議運筆頭理事)ことも考えれば、1日たりとも無駄にはできないはずだ。7日、高市総理と維新・吉村代表は党首会談を行い、議員定数削減法案をいまの国会での成立を見送ることを確認した。野党側が要求する総理出席の集中審議も今国会中に行うことを約束し、国会は(土日を除き)9日ぶりに正常化することになったが、与党は秋の臨時国会に改めてこの法案を提出する見込みで、今回と同様に混乱する可能性がある。














