阪神・淡路大震災から28年。震災を知らない世代が増え、記憶や思いを語り継ぐ、そして受け継ぐことがますます大切になってきました。今回、MBS入社1年目の22歳の記者が、双子の兄を亡くした妹と母親の28年間を取材しました。
震災により1歳半で亡くなった『双子の兄・将くん』

中学生たちの前で阪神・淡路大震災の体験を語る高井千珠さん。28年前、娘の優さん(29)の双子の兄・将くんを1歳半で亡くしました。
(高井千珠さん 関西大学第一中学校で話す様子 去年12月)
「将くんは1歳半でした。1歳半で一人で天国に行かせてしまったことを考えると、本当に親としてかわいそうでなりませんでした。将くんのところへ行ってあげたいと思いながら毎日泣いていました」

高井さんは結婚から7年後に念願の子どもを授かりました。兄の将くんはよく笑う妹思いの優しい子だったといいます。

【高井千珠さんが震災前に撮影した映像より】
(高井千珠さん)「ふたりともパパが好きで『パパ抱っこ』と言ってきました。あー、落ちるよ」