愛媛県上島町発注の公共工事をめぐる入札妨害事件の初公判が行われ、町の幹部ら3人は、いずれも起訴内容を認めました。

また、検察側は町の幹部が、情報漏えいの見返りにビール券を受け取っていたことを明らかにしました。公契約関係競売入札妨害の罪に問われているのは、上島町の職員で産業建設部長の越智康浩被告と、岩城建設の元役員・松浦哲被告、それに五島建設の元役員・向井敏雄被告の3人です。

起訴状などによりますと、越智被告は、2020年に入札が行われた浮桟橋と漁礁に関する工事について非公表の価格に関する情報を松浦被告と向井被告に電子メールで漏らし、落札させたということです。

松山地裁で行われた16日の初公判で、3人は起訴内容を認めました。

また冒頭陳述で検察側は、越智被告が7年ほど前から、業者側に非公表の価格に関する情報を漏らし、その見返りとしてビール券などを受け取っていたことを明らかにしました。

裁判は16日結審し、検察側は「情報の漏えいは常習的で、入札の公正さを大きく損なった」として、越智被告に懲役1年6カ月、松浦被告と向井被告に懲役1年を求刑しました。判決は、来月9日に言い渡されます。