元教団職員『先祖解怨の献金の額が尋常ではなかった』
山上被告の母親と同じように家族の病気などを持ち出され、多額の献金をしていた実態。長年、教団の問題に取り組んできた「全国霊感商法対策弁護士連絡会」の加納雄二弁護士は次のように話す。
(全国霊感商法対策弁護士連絡会 加納雄二弁護士)
「人の不安をあおって限りなく財産を収奪する。やめれば地獄に落ちるというかたちで教団に縛り付けるわけですね。そこに(信者の)自由意志などということが働く余地は全くありません」
これまでの取材に教団は「2009年のコンプライアンス宣言以前は、一部の信徒による霊感商法があったが、宣言以降は霊感商法や献金の強要はない」としている。
一方、教団に2010年代まで勤めた元職員の男性が電話取材に応じた。今も信仰心はあるが、教団とは距離を置いているという。
(元教団職員の男性)
「2009年以降も信徒に対する献金は何も変わらずに行われていたと。変わったのは物販がされなくなっただけ。信仰の中心が献金になってしまっていた」
コンプライアンス宣言以降も、先祖の呪いを解く「先祖解怨」という名目で献金を要求することが絶えなかったと話した。
(元教団職員の男性)
「先祖解怨の献金の額が尋常ではなかった。不安や恐怖心をあおっていたかは、当時の職員の立場からはそういう自覚はたぶんなかったんじゃないかと思いますけどね。何ですかね、焦燥感というんでしょうか。追いやっていることになっていたんじゃないかと」
1月13日に殺人罪などで起訴された山上被告。事件の全容はどこまで解明されたのだろうか。
(2023年1月13日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特集』より)