女性や子どもをターゲットにした「コンビニエンスなアウトドア施設」を作りたい

―――アップダウンを経験して、この先の経営ビジョンは?
突拍子もない業種業態に入り込んでしまうと失敗して取り返しがつかなくなります。「アウトドア」というワードを軸にして1つの曲を奏でる多重奏な経営をしようと。例えば、『ロゴスランド』のようなテーマパーク事業ですね。いま、高知県須崎市と京都府城陽市にあって、いくつか新しい案件も来ています。車で10分から30分ぐらいの場所にあって、そこに行ったら子どもが遊べる遊園地があって、目の届くところに子どもたちがいて、お母さんたちはカフェで何かを飲める、みたいな所がいいと思っているんです。週末になったらお父さんと一緒にお泊りもできるしね。

―――ロゴスランドの宿泊施設は部屋の中にテントがありますね。
「雰囲気だけはアウトドア」的な、そんな感じですね。全天候型でエアコンも付いています。「虫もいるし、夏の暑いときは嫌だ」っていうお母さんたちに向けて、あるいは子どもたちに向けてハードルを低くしてあげようということで考えた部屋です。部屋によってはテントが3つあるので、グループキャンプみたいに2から3組の家族で来てワイワイガヤガヤできます。

―――アウトドアメーカーは色々ありますが、ロゴスの強みは?
我々の支持者といいますか、お客さんの多くは女性と子どもです。女性や子どもたちをメインターゲットにしてロゴスのメイプルマークを見たら子どもたちが笑顔になるような、自然に喜んでもらえるようなブランドを目指しています。思いついたら「いまから行こう!」と言ってもらえるような、コンビニエンスなキャンプ場施設をたくさん作りたい。我々はファミリー、女性や子どもたちに愛されるブランドとして、マニア以外の人たちの認知度が相当上がってきました。そんなブランドはほかにはありません。我々の一番の強みで特色だと思っています。
―――最後に、柴田社長にとってリーダーとは?
明るい行先を共有して、道なき道を進む勇気と覚悟と行動力のある人。それがリーダーだと思っています。
■柴田茂樹 1956年、大阪市生まれ。1979年、同志社大学商学部卒。同年、スポーツ用品卸売会社入社。1982年、大三商事(現ロゴスコーポレーション)入社。1998年、社長就任。現在に至る
■ロゴスコーポレーション 1928年、柴田茂樹氏の祖父が船舶用品を扱う「大三商会」創立。父が社名を「大三商事」に変更。1997年にいまの社名「ロゴスコーポレーション」に。国の内外に85店舗。グループ全体で働く600人あまりのうち、女性比率は50%を超える
※このインタビュー記事は、毎月第2日曜日のあさ5時30分から放送している「ザ・リーダー」をもとに再構成しました。