「海から陸に行くぞ!」と大号令 アウトドアメーカーに

―――会社に入られた時の状況はいかがでした?
当時、会社はアルミボートやゴムボートを中心とする海洋レジャー用品の販売をしていたのですが、20代の私でもわかるほど在庫が多いんですよ。色々な在庫を抑えながら商品を絞り込んで、業績がちょっとずつマシになって…。そんな時、少しだけ輸入をするとすぐ売れ切れちゃう製品があったんです。収益性も高いし、入荷即出荷という具合で。それは何かと言うと、「アウトドア用のテーブルセット」だったんです。これをみて「これからはキャンプ用品かもしれない」となって、社員には「海洋レジャー用品からキャンプ用品に行くぞ!」と。「海から陸(おか)へ上がるぞ!」と宣言しました。
―――「海から陸」ですか?
そういうキャッチフレーズで舵を切りましたね。キャンプ用品の分野にどんどん進んで、1985年から1995年までの10年間はずっと右肩上がりでした。ところが、1995年から1996年ぐらいから業績が急に悪くなったんです。当時、我々の主力取引先だった当時の大手スーパー『ダイエー』が、その辺りから業績が急速に悪くなり出しまして…。あおりで弊社の業績が悪くなったタイミングで父に「お前やれ」と言われて、1998年に社長になりました。














