翌日、PCR陰性証明書結果を携え説明求めるも 選手らは “濃厚接触者” として入れず
翌1月6日、就実高校の西畑監督と選手らはPCR検査の「陰性証明書」を携え、午前7時に会場の東京体育館を訪れました。
午前7時半ごろ、会場入りする大会実行委員長らに西畑監督が声を掛け、西畑監督は会場内に通されましたが、選手らは「濃厚接触者」として会場入りは許されませんでした。ちなみに選手らは自発的にユニフォーム姿に着替え、『もしかしたら試合ができるのではないか』とバスの中で待機していたといいます。
西畑監督は、大会委員長にPCR検査の陰性証明書を提出した上で、秋山校長と同じく、
「抗原検査で陽性者が出た場合は、大会に出られないのは理解している。ただ『PCR検査の結果は陰性で、全員が元気な状態で棄権になる』というのは、選手たちがまず納得できない状態でいる。なぜ大会に出られないのか選手たちにしっかり説明してほしい」
「なぜ当該選手2人に、担当者の女性は検査結果を見せなかったのか、その女性担当者と会いたい」と要望しました。
担当者は「検査結果を見せると選手たちが動揺すると思った」と回答したという
これに対して春高バレー事務局は、検査結果を選手に見せなかったことについては、応対した事務局職員が何度も部屋から出たり入ったりしたのちに、「担当者が検査結果を選手本人に伝えると、選手自身が動揺すると思ったと話していた」という答えを出してきたということです。
また「出場できない理由の説明」については、1月6日に私たちが就実高校(岡山市北区)で秋山校長を取材している最中に、春高バレー事務局から学校に電話が入り、事務局側から秋山校長に「大会を運営していくにあたっては時間的な制約があるので、(検査結果判明に時間がかかるPCR検査など) 時間を伸ばして対応していくことが出来ず、苦しい決断となった」と説明があったということです。
「抗原検査の陽性も、PCR検査の陰性も事実。お互い認めましょう」
加えて「こちらの抗原検査で1名陽性者が出たのは事実、そちらのPCR検査で陰性が出たのも事実。お互いそれを認めましょう」という旨の、理解に苦しむ回答もあったということです。
秋山校長も春高バレー事務局に、「今後の子どもたちの進路にも大きく影響し、何より子どもたちのダメージが大きいので、子どもたちが納得する形での説明をしていただきたい。また今後このようなことが起きないように、運営の在り方や大会のルールの見直しも考えて欲しい」と伝えました。
結果 、学校独自のPCR検査とは言え “全員陰性” だったにもかかわらず、不戦敗となった就実高校バレーボール部。春高バレー事務局の対応は果たして適切だったと言えるのか。私たちは、春高バレー事務局に取材を申し込みました。