「先生の苦手なトマトを給食に…」「おならをしてしまって…」「あなたの味噌汁にだけ…」”ごめん”の町で、過去のいたずらや失敗に”ごめんなさい”

日ごろなかなか言えない「ごめんなさい」をハガキで伝えるコンクールの選考会が、“ごめん”の町、高知県南国市の後免町で開かれました。驚きのカミングアウトや、家族への愛が垣間見える内容など、様々な「ごめんなさい」が寄せられました。

このコンクールは、高知県南国市にある後免町の地名にちなんで、「今まで言えなかった、ごめんなさいの気持ちを伝えてもらいたい」と、高知県出身の漫画家・やなせたかしさんが2003年に発案し、2023年で19回目を迎えました。

「日本酒の一升瓶の中身を水に変えてしまってごめんなさい」「あまりの美味しさに、おみやげを全部食べてごめんなさい」「すまんかったな。コロナのバカ野郎のおかげでお見舞いも葬式も行けんかった」といった、様々な「ごめんなさい」が綴られています。


今回は北海道から沖縄まで1772作品の応募があり、入選作品の20作品が選ばれました。優秀賞以上の7作品を、原文のまま、紹介します。

■【南国市教育長賞(子ども部門の優秀賞)】

「パパごめんなさい ほかにすきなひとができました」(あやちゃんさんの作品)

お父さんについにライバルが…優しく見守ってくださいね。


「今村先生へ 3年生のころ、『きらいな物も、食べなさい!』と言ったの覚えてますか。それに、ムカついた私は、先生の給食に、“大量のトマト”を入れてしまい、ごめんなさーい!!先生もきらいな食べ物、ちゃんと食べましょう」(藤松春妃さんの作品)

今村先生、トマト完食できましたか?


「小さい頃、熱を出して寝こむとお母さんが優しくなるので熱が出ると喜んでしまってごめんなさい」(田中乃絵さんの作品)

これはうれしい”ごめんなさい”ですね。


■【南国市副市長賞(大人部門の優秀賞)】


「植物の研究をしているあなたが、フィールドワークのついでに集めてくれたキノコ、あなたの味噌汁にだけ入れてごめんなさい」(福岡まゆみさんの作品)

おいしいキノコは仕事を頑張った夫にたっぷり食べてほしい…というわけではなさそうです。


「おじいちゃんおばあちゃんへ 私が五歳くらいの時、覚えたての平仮名の『む』を家の障子に練習してごめんなさい。油性ペンで『む』を大きくたくさん書くのはとても気分が良かったです。でもおじいちゃんのお葬式のときに、たくさんの親戚に見られ、恥ずかしかったのを覚えています。今は新しく障子を張り替えてくれたので、正直ホッとしています。無駄な出費までさせました。本当にごめんなさい」(もみじさんの作品)

障子って、落書きしたり破ったりしたくなっちゃいますよね…きっと許してくれています!でも何で、『む』だったんだろう…


「先日、朝食に芋飯と芋の味噌汁を食べ出勤しました。私は病院に勤めており、その日は入浴介助担当。途中、おならがしたくなり…。一人で介助していた為、どうしても手が離せず…スッと、音の出ないおならをしました。すると、患者様が『硫黄の香りのする良い温泉ね』と。温泉ではありますが、何となく罪悪感があり…。この場を借りて、ごめんなさい。『火の用心』ならぬ、『屁の用心』。芋の食べ過ぎには呉々も注意したいと思います。※下品な話で、ごめんなさい」(田中麻紀さんの作品)

『知らぬが仏』でしょうか。我慢せずにおいしいお芋、食べてください。

大賞に選ばれたのは、愛知県から寄せられたハガキです。妊娠をした際、あまり連絡が取れなくなった自身の母。出産を知らせると、母から、驚きの告白がありました。