MLB公式サイトが日本時間11日、阪神からポスティングシステム(入札制度)でメジャー挑戦を目指していた藤浪晋太郎(28)がアスレチックスと 1年契約で契約合意に至ったと報じた。今後、身体検査をクリアすれば正式契約を結ぶ見込みとなった。

1日にポスティングがメジャーリーグ機構に受理されるとアメリカメディアは「MLBのチームは、藤浪を救援として見ている可能性が高い」「まだ28歳。制球は今季改善された」と続々と報道した。注目度が高まった藤浪に対し7日のウインターミーティングで代理人を務めるスコット・ボラス氏は「多くのチームから面会の希望を受けている。実際に入札する球団は、1、2週間で分かるだろう」と話していた。

藤浪が選んだアスレチックスは大谷翔平(28)が所属するエンゼルスと同じアメリカン・リーグで西地区で昨シーズンは60勝102敗の5位。チームの失点は770点、チーム防御率は4.52と投手陣の立て直しに乗り出した。歴代の日本人選手は2005年に藪恵壹、2010年に岩村明憲、2011年に松井秀喜、2013年に岡島秀樹が所属していた。

藤浪は今季16試合で10度の先発、3勝(5敗)1HP、今季は先発、中継ぎと様々な起用法となったが防御率は3.38。2年連続で40個だった与四球は今季、21個と半減した。

2023年、アスレチックスの開幕戦は3月30日(日本時間31日)、本拠地でエンゼルスと対戦、いきなり“打者・大谷翔平”との勝負が実現する可能性もある。日本での対戦は2012年3月21日、高校野球のセンバツで対戦、ここでは大谷が第1打席でホームランを放った。プロ野球では藤浪の1年目、2013年5月26日のたった1度だけ、3打数2安打と大谷に2本の2塁打を許した。メジャーで実現すれば約10年ぶりとなる。昨シーズン、アスレチックスとエンゼルスの対戦は19試合あったが今季はメジャーの日程が変更され、同リーグ、同地区のチームとは14試合と少し減ってしまった。


【2023年MLBの主なルール変更】

・インターリーグ(交流戦)では他のリーグの全チームと対戦。メジャー史上初めて、各球団が全球団と対戦するスケジュールが組まれた。

・ピッチタイマーの導入(走者無しの状態でピッチャーは15秒以内に、走者が出ている場合は20秒以内投球動作に入らなければいけない)

・牽制間のルール(3回以内の牽制で走者をアウトにできなかった場合は、走者は自動的に1ベースを進むことができる)

・極端な守備シフトの禁止

・ベースが大きくなる(15インチ(約38cm)だったベースは、18 インチ(約46cm)と大きくなります)


■藤浪晋太郎(ふじなみ しんたろう)
1994年4月12日生まれ、197㎝ 98㎏ 右投右打
大阪府堺市出身。竹城台東小1年で野球を始め、2年時から投手。 大阪桐蔭高では1年夏からベンチ入りし、2年春から背番号1。3年の時に史上7校目となる「甲子園春夏連覇」を達成。さらにその年の国体でも優勝し史上3校目となる「高校三冠」を手にした。2012年ドラフト1位で阪神に入団。2015年には最多奪三振のタイトルを獲得。2017年WBC銅メダルメンバー。