公文書の改ざんを命じられて自殺した財務省近畿財務局の元職員の男性の妻が、財務省の元理財局長を相手取り損害賠償を求めている裁判で、妻側が20日、大阪地裁に対し元理財局長やその部下らについて出廷を求めたことを明らかにしました。

 財務省近畿財務局の元職員・赤木俊夫さん(当時54)は、4年前の2018年に森友学園をめぐる公文書の改ざんを命じられたことを苦に自殺し、妻の雅子さんは改ざんを指示したとみられる当時の理財局長・佐川宣寿氏に対し1650万円の損害賠償を求めています。

 雅子さんの代理人弁護士によりますと、4月20日、大阪地裁に対し当時佐川氏の部下だった3人と俊夫さんの上司だった近畿財務局職員の計4人を証人として、佐川氏本人と雅子さんに対して本人尋問を求めたということです。

 尋問では安倍元総理が国会で「私や妻が関わっていたら総理大臣や国会議員を辞める」などといった答弁をしたことを受けて、佐川氏やその部下らが協議をしたかどうかや、俊夫さんの上司に対しては公文書の改ざんについて近畿財務局側がどの程度抵抗していたかなどを尋ねる予定だということです。