“誰かに分かってほしい”を描く――兵藤るりさんが大切にした「共感」
兵藤さんは、本作の軸について「子育てを終えた女性が主人公ではありますが、第二の人生を自分のために生きるのか、誰かのために生きるのか、どういうモチベーションで生きていくのかというテーマは、どの世代にもあると思っていました」と語る。
今回、特に大切にしたのは、“共感”だったという。
「自分の経験だけではなく、周りの方々の心に残っているエピソードを脚本に落とし込むことで、より多くの共感につながるのではと思っていました」
制作陣や、主人公と同じような立場の女性たちへの取材からも、多くのヒントを得た。
「一人の時間ができても、“どうしよう”と立ち止まってしまうことは、すごくあるんだなと感じました」と、リアルな声が生かされている。
第5話で描かれた“子どもの嘘”を巡る会話も、制作陣から聞いた実際の子育てエピソードがもとになっているという。
また、みなとの息子・渚(演:中沢元紀さん)と、親への反発心を抱える森蒼斗(演:山時聡真さん)の関係性についても、「二人とも、自分の好きなことに向かって頑張っている姿勢は同じ」と語る。
「渚は“頑張らなきゃ”と思うほど視野が狭くなってしまうタイプなので、そこをこじ開けてくれるような友達がいてくれたらいいな、という思いもありました」
世代や立場が違っても、「誰かに分かってほしい」という感情は変わらない。兵藤さんは、そうした普遍的な感情を、一つ一つ丁寧にすくい上げていった。














