伍鉄のラボで作った“生態系”――ブラックホール研究第一人者の「助言」も

主人公・伍鉄のラボ。“ブラックホール・シャドウ”の写真も(ドラマ『GIFT』より)

劇中にも度々登場する、伍鉄の研究室。伍鉄は大学の准教授を務めながら「ブラックホール」について研究。“天才すぎる”がゆえに周囲から孤立してしまうというキャラクターだ。

いくつかの大学にリサーチに出向き、「伍鉄のラボほどではないですが、意外とこういった雰囲気の大学は多かったですね」と古積さん。昭和の空気が漂うどこか懐かしいテイストの研究室に、大きな黒板が配置された伍鉄のラボは、そのキャラクターを象徴するセットの一つだ。

準備を進めていた最初の段階で、二見さんと古積さんは、宇宙物理学の監修として本作に携わる、“ミスターブラックホール”とも呼ばれる国立天文台水沢VLBI観測所長の本間希樹教授を訪ね、その研究室にも足を運んだ。本間教授は、国際チームが2019年に史上初の“ブラックホール・シャドウ”(ブラックホールの周囲に高温ガスが描く黒い影)の撮影に成功した際に、日本チームのリーダーも務めた。

二見さんは「本間先生のいろいろなアドバイスが、伍鉄のラボのディレクションにも生かされています」と明かす。伍鉄のラボに飾られているブラックホールの写真は、その本間教授らの国際研究チームによって撮影された、“史上初のブラックホール・シャドウ画像”として知られる一枚だ。

「本間先生のところに行った時に、国立天文台でこの写真も見せていただいたんです。ずっと記憶に残っていたので、使わせていただきました」(古積さん)

一見すると雑然としたラボには、実は伍鉄のキャラクターが反映されていると、古積さんは続ける。

「小道具チームとは普段から、『その独自の生態系が出来上がっていく』という言葉を使っているのですが、無作為に物が積み重なっているように見えても、本人の中にはきちんとした規則性がある。それが一つでも欠けると、全部崩れてしまうようなこともあると思います」と、セットの隅々までこだわっている。

主人公・伍鉄のラボ(ドラマ『GIFT』より)