“金メダル直後”に始動した、『GIFT』映像プロジェクト

ドラマ『GIFT』第5話より

本作の“舞台”となっている「車いすラグビー」は、日本代表が2024年パリパラリンピック™大会で悲願の金メダルを獲得したことも記憶に新しい。日本は現在、世界ランキング1位(2026年4月現在)の実力を誇り、今最も注目を集めるパラスポーツの一つだ。

同社・CGスーパーバイザーの尹(ユン)剛士さんによると、本作の撮影手法などを固めていくための会議は、ちょうどパリパラリンピックの熱狂が続いている頃に始まったと言う。

本作の企画・原案も手がける平野俊一監督が、「車いすラグビーの試合を“斬新”な手法で撮影したい」と、VFXの映像技術を取り入れることになった。

VFXは、CG合成や3Dスキャン、モーション制御カメラなどを駆使し、実写では撮れない映像や感情表現を可能にする技術だ。近年は映画やテレビドラマでも活用が進み、リアルとCGの境界を越える新たな映像体験も生み出す。

その効果を本作でも採用することになり、時はパリパラリンピック直後。尹さんは「日本代表が金メダルを取り、試合は僕も見ていたので、『どう撮っていけば迫力が出るか』といった監督のお話にも、『こういうことができたら面白いですよね』とスムーズに返せました」と明かす。

実際にラグ車(競技用の車いす)を使いながらの打ち合わせでは大規模な準備を要してしまうため、「アンリアル・エンジン」という3Dゲームエンジンも用いながら、打ち合わせを続けていった。

アンリアル・エンジンは、実写のような超高精細なグラフィックをリアルタイムで描画・編集できるゲーム制作ソフトで、映像制作など幅広い分野でも活用される。

「CG上で一度試合を再現するんです。再現したものの中にCG上のカメラを置いて、アングルを探ることもできるので、それらも用いて半年ほど、技術的なアドバイスもしたりしました」と、その活用方法を説明する。

そうして、“技術畑”のスタッフが全員集まり、「どのようなアプローチができるか」と監督も交えディスカッションを重ねていった。