■卯年の与いちさん、とんちをきかせて「出世を勝ち取れ」!

春風亭与いちさん:
「お子さんを使った話ってのもあるんですね、話のなかに出てくる子どもですからなんだかよくわからないところも出てまいります」

この日披露したのは、とんちがきく主人公の少年が町奉行の目にとまり、問答を繰り広げ、出世を勝ち取る「佐々木政談」という演目です。

春風亭与いちさん:
「ではな、四郎吉、まんじゅうを買うてくれる母と小言をいう父とその方、どちらが好きじゃ?」「父ちゃんと母ちゃんどちらが好きかですか…、じゃあちょっと失礼しますね、お奉行様はこの2つに割ったまんじゅう、どちらがおいしいと思いますか?」「なるほどのう…いやあこれも恐れ入った」

地元・仙台での落語会を終えた与いちさん。一人前とも呼べる二ツ目の落語家として成長を続けます。

春風亭与いちさん:
「やっぱりあったかいですよね。応援しようとしてくださいますしね、すごくやりやすかった」

与いちさんが落語家になるきっかけとなった父の角田秀晴さんも、仙台から応援を続けています。

与いちさんの父 角田秀晴さん:
「まあまあ、なんとかやってるのかなって感じですけどね。このままいってくれるといいですけどね。ここから先は長いですけど、定年のない仕事ですから」

地元・仙台で寄席を開くことが目標と語る与いちさんは、新年を迎えさらに活動の幅を広げようと考えています。

春風亭与いちさん:
「コロナ禍になって余計、落語会、高座があるありがたみは増しましたけど、どんどんもっと精力的に、いろんなところで落語やらせてもらえたらなと思います」

そんな与いちさんの新たな一年のはじまりにちなんだなぞかけは。

春風亭与いちさん:
「ウサギとかけまして、ハイハイしている赤ちゃんと解きます」「そのこころは」「(次は)立つ(辰)でしょう!」



与いちさんは24歳。高卒の落語家が少なくなっていることもあり、落語協会の二ツ目としては現在最年少。落語界は「真打」や「二ツ目」が前座など後輩にお年玉をあげるのが通例になっていて、正月は年上の後輩たちにお年玉をあげる毎日とのことです。