台湾「新竹サイエンスパーク」に学ぶ半導体集積モデル

【平家】今、新産業の鍵を握る半導体は世界中で供給網の強化が進んでいますが、長崎でもソニーやSUMCO、京セラといった企業の進出や設備の拡張が相次ぎ、諫早市では新たな産業団地の造成が動き出しています。

長崎において半導体は、すでに生産額でみれば造船業と並ぶ主力産業に育っているのですが、県内での注目度や理解度はまだ高いとは言えません。
提言では、隣県の熊本県が示した「地域全体が半導体産業を理解し、支える文化をつくる」という地域変革のモデルを長崎でも構築すべきだと訴えています。

【住吉】そのための具体的な提案として、面白いキーワードがありますね。
【平家】はい。「半導体産業の集積モデルの構築」が大切であり、「地域企業の参入促進とネットワークの形成」「半導体リテラシーの向上」も重要なのですが、強調したいのは「新しい発想の工業団地」です。

600社以上の企業が入居する台湾の「新竹サイエンスパーク」は、従来のように土地を造成して企業に売却して終わり、ではなく、高いレベルの衣食住環境や、子どもの教育環境まで丸ごとパッケージにして企業に用地や汎用工場を貸し出す仕組みです。
技術者やその家族が「ここに住みたい」と思える魅力的な地域づくりとセットで進めることで、深刻な人材不足や受け入れ態勢の課題をクリアしようという、非常に大胆で具体的な提言となっています。
【住吉】単に工場を呼ぶだけでなく、長崎の中に新しい豊かな街を創り出すようなワクワクする提言ですね。
【平家】まさにその通りです。人口減少という逆風を、こうした新しい成長モデルを実装する追い風に変えるために、スピード感を持って取り組むことが今まさに求められています。
【住吉】長崎経済同友会による提言、第1回は「海洋資源」と「半導体」についてお伝えしました。
次回は、長崎の代名詞でもある「造船」、そして「医療」、「カーボンニュートラル」の3つの柱について平家委員に詳しく解説してもらいます。














