【更生施設で集団生活を送る男性】
「矯正教育で先生の温かさや周りの人たちと接することによって、だいぶ自分は変わったと思います。『何事も、苦しくなったときからが勝負だということを忘れるな』ということを教えてもらった。孤独にも強くなったし、身の回りにいる人たちに対しても敵意ばかりだったけど、自分のいびつな考え方を改めて見つめ直すことができた」
また、18歳と19歳の特定少年については、家庭裁判所から逆送されて検察が起訴した場合、実名で報道することができるようになりました。
「自分が少年のときに『18歳から実名報道だよ』と言われたら『これ以上のことはやってはいけないな』と、踏みとどまるというところもあると思うんですよね」
これまでは、犯罪を犯した少年を報道する際には、社会復帰の妨げになることを防ぐため、名前や顔写真などは出しません。
男性も、この『実名報道』が抑止力につながると考える一方で、社会復帰への影響も心配します。
【更生施設で集団生活を送る男性】
「仕事に就くでも再度勉強して学校に行くでも、変な噂が流れるだけで少年は純粋でもろいところがあるので、また犯罪に走ってしまうというところも考えられる。一生レッテルが貼られてしまう恐れもあると思う」
少年法の改正をめぐっては、更生の機会が失われるのではといった声や、『実名報道』が及ぼす犯罪の抑止力、社会復帰への懸念など、様々な変化や考え方が交錯しています。