専門家は核ドミノの懸念指摘 今回のNPT会議で進展は?

そして、核保有国が核兵器を減らしていくという2つ目の柱も揺らいでいます。

かつて、冷戦終結の象徴ともされたINF(中距離核戦力)を全廃する条約は、2019年に失効。

オバマ政権で結ばれた米ロ間の最後の核軍縮条約「新START」も、2026年2月に失効しています。

今回のNPT会議で、こうした悪い流れを少しでも食い止めることはできるのでしょうか。

例えば2000年、2010年の会議では「核保有国が自国の核兵器の最終的な廃棄を明確に約束する」との合意文書がまとまるなど、一定の成果が出たこともありました。

長崎大学核兵器廃絶研究センターの鈴木達治郎客員教授は、「見通しは厳しい」と分析。

その上で、核保有国が『軍縮の約束』を破り非保有国を威嚇している現状は、“核を持った方が安心”だと思う国を増やしてしまっている。今回の会議では最低限、▼核兵器を絶対に使わない、▼NPTの維持が不可欠といった合意ができなければ、NPTを脱退してでも核兵器を持とうという国が新たに出てきかねないと指摘します。

このNPTの枠組みが有名無実化してしまうと、核保有国が連鎖的に増える「核ドミノ」が始まる懸念すらあるといいます。