航空会社ピーチ・アビエーション。コロナ禍で喘ぐ航空会社で新たな「旅」の形を提案し、去年、注目を集めました。この企画を提案した1人のスタッフにユニークな発想の源や意外な経歴、そして、これからの旅のあり方などについて聞きました

あなたの旅先を決めるのは、ガチャガチャ!
「大阪が当たりました!」「おめでとうございます」

このガチャガチャは、航空会社ピーチ・アビエーションの“行き先が選べない”カプセル型自販機「旅くじ」。1回5000円でカプセルを引くことができ、中には、指定された行き先の航空券と交換できる6000円以上のポイントが入っています。

さらにー

「くいだおれっぽい衣装でくいだおれてきて!ぜひ衣装も揃えて」
「衣装揃えていかないといけないですね」
「是非楽しんできてください」

各地の名所や名物にちなんだクスっと笑える『ミッション』も旅のワクワクを掻き立てます。その発案者が、石垣市在住の小笹俊太郎(こささしゅんたろう)さんです。

個性的な風貌も印象的な小笹さん。『旅くじ』誕生のきっかけは、“新型コロナ”だったといいます。

ピーチアビエーション 小笹俊太郎さん
「(コロナ禍で)皆さんの頭の中から旅行とか移動が抜けちゃったタイミングで、ちょっと先には行けるだろうっていう気持ちを掻き立てるですとか、そういうことに繋がる企画が作りたいなぁっていうところから『旅くじ』を考えましたね」

コロナ禍で航空会社が大きな打撃を受ける中、消費者に旅の楽しさを思い出してもらう仕掛けとして生まれたのが『旅くじ』でした。

これまで旅とあまり接点のなかった、商業施設の一角や回転すし店などに設置。
おととしの発売からこれまでにおよそ3万個を売り上げ、小笹さんは去年、画期的なマーケティング戦略を推進した人などに贈られる「マーケター・オブ・ザ・イヤー2022」に輝きました。