障がいを抱える子どもが通う長野県飯田市の施設で心理的な虐待が確認され、市が県に事案を報告していたことを明らかにしました。

飯田市の佐藤市長は定例会見で発達障害などの障がいを抱える子どもが放課後に通う「放課後等デイサービス」で心理的虐待があったと明らかにしました。

市によりますと、虐待を疑う通報が2022年1月にあり、市が調査を行ったところ、昨年度中に特定の子どもの首にバツ印を記したカードを掛けたり、子どもの背中を机代わりにして職員が連絡帳を記入するなどの行為が確認されたということです。

市は「心理的虐待にあたる」として、県に報告し、この施設に対して指導を行ったということです。

市の聞き取りに対し、「バツ印のカードについては対象の子どもの支援の一環で、行為の良し悪しをわかるようになってほしかった」、「子どもから背中を机代わりにしていいという発言があった」などと説明しているということです。

(佐藤市長)「通所している子どもたちの人権が侵害されるようなことはあってはならない、(不適切な行為を)防ぐような研修や指導・呼びかけを行政としてしていくこれは常に怠らずにやっていく」

この施設では県が行う研修に参加するなど、現在対策を行っているということです。