4年後には人口の4分の1が自衛隊関係者になる与那国島

国境の島、沖縄県与那国島は、防衛力強化の “最前線” におかれ、自衛隊配備や日米連携の軍事力強化をめぐり、住民が二分されてきた。

防衛省は、2030年度に陸上自衛隊与那国駐屯地に地対空ミサイル部隊を配備する計画で、連動して2026年度新たな電子戦部隊も配備予定。2030年度には、隊員の数が現在の約240人から、約370人に増える。家族も含む自衛隊関係者の数は、島の住民の4分の1を占める見込みだ。

島の様相がますますスピードを上げて変わっていくなか、住民の考えは交錯している。

進む防衛力強化の動きに反対派の崎原さんは、住民への十分な説明がないまま、“なし崩し的” に進んでいく防衛力強化に不信感を抱いている。

自衛隊強化反対派の住民 崎原正吉さん:
「我々が騒ぎ立てても、こんな小さい島だから…」

「段々強化するような形なものだから、どうなってしまうのかなと、歯がゆいところがたくさんある。説明もしっかりしてくれたらいいが、一方的に『自分がやっているのが正しい』と言わんばかりに進めているのが、今の国の状況」

一方、容認派の嵩西さんの見方は全く異なる。島の漁協で組合長を務める嵩西茂則さんは、2010年、尖閣諸島沖で起きた、中国漁船による海上保安庁巡視船衝突事件をきっかけに、南西諸島の防衛力強化が必要だと感じるようになった。

2022年には、中国軍のミサイルが与那国島や波照間島の近海に相次いで落下し、緊張が高まった。

自衛隊強化容認派の住民 嵩西茂則さん:
「海は漁師の職場ですから、そこにミサイルが撃ち込まれたということは、職場が破壊されたのと一緒ですから」

「そういう動きがますます増していくのではと懸念している。転ばぬ先の杖であって、その体制は自国は自国で守らんといかんという観念は、これから一層強化していかないといかんと思う」