韓国と沖縄、重なるのは…
去年9月、日米共同訓練をめぐる与那国島での動きに注目が集まった。訓練では当初、ロケット砲システム「HIMARS」などが初めて展開されることになっていた。
しかし訓練の実施が明らかになったころ、訓練に反対の姿勢を示していた上地氏が町長選で当選する。防衛省は町との調整を続けるも、結果的に理解を得られず「HIMARS」の展開を取りやめた。
訓練は、駐屯地内での「衛生訓練」のみに規模を縮小した。異例ともいえる動きだったが、より慎重に地元への調整を続け、HIMARSなどの兵器を今後安定的に県内に展開・配備するためだったとみられている。
実際、防衛省関係者は「今回は町長選の直後で、町側の理解を得られる時間がなかったために展開を取りやめたが、あくまでも調整を続けて今後展開したい考えは変わらない」と話す。
他国の脅威に備え、防衛力強化が進む韓国と沖縄。韓国では、北朝鮮という近隣の脅威への抑止力を確保するため、米軍との連携に前向きな意見が多い。しかしそのなかで基地から派生する問題を訴え続ける住民の声は、”少数派“ として扱われ、見えづらくなっている現状もある。
その姿は沖縄、とりわけ自衛隊の南西シフトが進む地域と重なる。“防衛力” に対する県民の感じ方は、世代差や地域差が広がってきている。“防衛力強化” は安心につながるものか、不安を掻き立てるものか。受け止め方は様々だ。
国はただ一方的に計画を進めるのではなく、住民の不安に真摯に向き合い、対話する姿勢が求められている。














