皇族数の確保に向けた「皇室典範」改正の議論が、大きな山場を迎えている。「女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する」「旧宮家の男系男子を養子に迎える」という2案を軸とした「立法府の総意」がまとまり、政府は皇室典範の改正案準備に入った。
しかし、その水面下では、養子案の対象となりうる旧宮家の困惑や、女性皇族の身分保持で浮上する「お金」や「配偶者の身分」など数々の課題が山積している。そして、今回の議論では先送りされた「皇位継承」のあり方はどうなるのか。
一見、前進したかに見える議論の裏側で、何が問われているのか。TBS政治部与党キャップの川瀬善路記者と、社会部宮内庁キャップの岩永優樹記者が取材でつかんだ関係者の証言や議論の経緯から、その現在地と今後の焦点を読み解く。
「今戻れと言われても…」旧宮家の男性が語る困惑

皇族数の確保策について、与野党各党が参加する全体会議は2つの案を「了とする」内容を「立法府の総意」として政府に示した。一つは「女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する」案。そしてもう一つが、「旧宮家の男系男子を養子に迎える」案である。

このうち、旧宮家からの養子案について、宮内庁キャップの岩永記者は、この案の対象者となりうる人物に直接話を聞いた。戦前は皇族だった旧久邇宮家の男系男子にあたる久邇朝宏さん(81)。3歳で皇籍を離脱し、80年近くを一般国民として生きてきた人物だ。
久邇さんに、もし皇族に戻るよう言われたらどうするか、と問うと「宮様に戻るんだったら小さい頃から教育を受けてないと。今戻れと言われても相当無理な話」と言い切った。














