「平日限定運転士」働き方改革で人手不足を改善
「画期的な働き方改革」によって、人手不足のピンチを乗り越えた鉄道会社もあります。

熊本市と合志市を結ぶ「熊本電鉄」。長時間の労働環境などを理由に退職者が重なり、2025年、運転士が4人にまで減少。※通常は9人必要
2025年2月からは、1日約160本あった平日ダイヤを約120本まで減便せざるを得ない状況になりました。

この日、始発からの運転を担当する河端祥朗さん(61)。
熊本電鉄 運転士 河端祥朗さん
「これです、132号車。東京メトロの電車です」
去年(2025年)まで関西の鉄道会社で41年間勤めた河端さんは、定年後、家族と離れ単身赴任で熊本電鉄に再就職しました。
熊本電鉄 運転士 河端祥朗さん
「(前の会社では)25歳のときに運転士になって10年強、運転はしていた」
「もう一度、運転したいなとずっと思っていた」
そんな河端さんの夢を叶えたのが、熊本電鉄が導入した「新たな働き方」でした。
熊本電鉄 運転士 河端祥朗さん
「平日限定運転士、土曜・日曜・祝日は確実に休み」
365日、休みなく動く鉄道の現場では異例の「平日だけ」の勤務シフトです。
この制度のおかげで、河端さんは、地元・京都に家族を置いて熊本で働こうと思えたといいます。

平日限定運転士 河端祥朗さん
「家族含め友達、みんなからしたら『なんで熊本行くねん』と」
「じゃあ月1回くらい京都、地元へ帰ろうかと思って。それなら土日(祝日)休みの方が、帰ってもみなさんと会える」
「家族も喜んでいる。みんなの心配の種なので。遠く離れているのですぐに会えない」
他にはない「平日限定運転士」は全国から注目され、土日勤務の運転士も含め、12人まで増加。
5月11日からは、ダイヤを減便前の95%水準まで戻せるようになったのです。
なぜ「平日限定」の働き方を採用したのか、担当者は…

熊本電鉄 執行役員 中野育生 鉄道事業部長
「路線バス(事業)で募集を開始して、応募が来ることを踏まえて、鉄道でも平日限定の運転士制度を募集の中に組み込もうかと」
熊本電鉄の路線バス事業でこの制度を導入したところ、働き方を理由に運転手の夢を諦めていた若い世代からの応募などもあり、人手不足解消の道筋が見えたといいます。

平日限定バス運転手 生見健也さん(28)
「子どもとの時間を大切にしたいという思いが強かったので、バスの運転手は休みがバラバラなイメージがあって挑戦できずにいたが、これなら土日は家族や子どもとの時間を大切にしながら、自分が好きだったことに挑戦できると思い、挑戦しました」
社員の希望する働き方や待遇を実現しつつ、地域の足を守り続けなければならない公共交通機関。
その担い手を確保する対策が急務となっています。














