再審法の改正案に“後退”の懸念 弁護士が「抗告と証拠」の問題点を指摘
4月22日、えん罪救済に取り組んできた市民グループらが、政府に対し4万1000筆の署名を提出した。
再審事件の弁護をしてきた鴨志田祐美弁護士は、政府が今国会に提出を目指している、いわゆる再審法の改正案には大きな問題があるとしている。

鴨志田祐美 弁護士
「どう考えても後退としか言えない」
現段階の政府案は、検察官の抗告の原則禁止を附則に盛り込む一方で、再審開始決定を取り消すべき十分な理由がある場合は、例外的に抗告を認めることも検討している。
だが、鴨志田弁護士は、検察官の抗告は原則禁止ではなく、全面禁止にしなければこれまでと変わらないと主張する。
鴨志田祐美 弁護士
「(検察側は)『今も事件ごとに慎重に十分に判断して、抗告するかどうかを決めています』と言っている。今のこの附則(政府案)では、(抗告を)制限できない。同じことを言っている」
さらに証拠開示について政府案では、検察官の開示の範囲を請求理由に関連するものと限定している。
鴨志田祐美 弁護士
「関連性を誰が判断するのか。関連性の有無を判断するのは、証拠持っている検察官ではないか」
2度目の再審請求が認められた結果、2024年に無罪が確定した袴田巌さん。

えん罪を証明する決め手となったのが、5点の衣類のカラー写真だ。再審の無罪判決で裁判所が「捜査機関によるねつ造があった」と認定した。
しかし、このカラー写真は「必ずしも再審の請求理由と強い関連性があったわけではない」と鴨志田弁護士は指摘する。

鴨志田祐美 弁護士
「どんな証拠がそもそもあるのかがわからないのに、ピンポイントの再審請求理由など組み立てようがないはず」
「『袴田さんの自白は信用できません』という主張で(再審請求を)始めた。でも自白は信用できないと主張してるときに、5点の衣類のカラー写真は関連性ない」
「やる気のある裁判官が『出してみましょうか』ということで開示勧告をして、まさに関連性ということは関係なく、幅広く開示させてみたら、思いもよらなかった無罪方向の証拠が出てきたことで再審が動き出す。これがほとんどの事例だ」














