在宅捜査、定時連絡、秘密保持― 生活を支配された11日間

大阪まで行くことはできないと伝えると、相手は「在宅捜査を行います」と告げた。
LINEのビデオ通話を使い、自宅にいながら捜査を進めるという説明だった。

「在宅捜査なんて聞いたことも見たこともなかったから、『何ですか?』と聞いたんです」

当時の状況を話す70代女性

すると、「検察のカミヤ検事とも相談して進める」「あなたの潔白を証明するために必要だ」と繰り返された。

最初だけ、画面には相手の顔が映った。
だが、その後はほとんど顔を見せることはなかった。

「なんで顔が半分しか映らないのかな、とは思ったけど、その時はそれ以上、疑わなかった」

相手に求められたのは、通帳や資産の確認だった。

どこの金融機関に口座があるのか。
残高はいくらあるのか。
定期預金はどれくらいあるのか。

「通帳はどこにありますか、と聞かれて、あそこです、ここですって、全部答えてしまいました」

さらに、女性には2つの“ルール”が課された。

ひとつは「秘密保持」。
もうひとつは「定時連絡」だった。