昨年末、岩手県盛岡市の老舗デパート、川徳の経営再建計画が急浮上しました。4月1日から川徳の事業を引き継ぐ新会社とは。川徳の荒道泰之社長に聞きました。
川村宗生前社長の死去に伴い去年5月、社長に就任した荒道泰之さんは岩手銀行出身。新会社の社長として現在の雇用や店舗、取引先を引継いで再建計画の実行にあたることが内定しています。
急浮上した老舗の再建計画、その引き金を引いたのは新型コロナでした。
(川徳 荒道泰之 社長)
「コロナ渦の影響、これは凄まじいものがありまして。コロナ前に比べると売り上げが16、7%、20%近く低下しました。これは非常に我々にとっては厳しい環境になりました」
加えて「ポイントセール乱発による利益率の低下」、「テナント構成の硬直化」など、コロナ前からの構造的問題が背景にあったといいます。
それでは再建に向けて何が変わり、何が変わらないのでしょうか。
(川徳 荒道泰之 社長)
「(川徳には本館、キューブⅡ、アネックス、そしてカワトク宮古という売り場をお持ちです。これらの資源というのはこの新川徳ではどうなるのでしょう?)全く変わりません。今までと同じでございます。ただキューブⅡからちょっと壱番館を本館に持ってきたりとか、そのあとにちょっと家具屋さんを入れたりとか、そういった変化はありますけど、今の経営資源を活用することによって再生を図れるということで、今回スタートしております」
再建に向けて重視しているのが物販による「モノ消費」から体験などの「コト消費」への転換です。
(川徳 荒道泰之 社長)
「(7階に映画館が来るという話もあります)そういう計画はあります。ただいろいろ都合があってなかなか名前までは(出せない)。素晴らしい屋上が価値がないんですよね。全くその価値をですね、存分に生かすような、そういった企画も今『南波』の方がですね考えておりますので」
「南波」とは去年10月に取締役に就任した南波岳大・営業本部長のこと。伊勢丹や三越で経験を積んだ改革請負人です。今後3年から5年をめどに改革を実行しながら不良資産を整理していくということです。その上で…
(川徳 荒道泰之 社長)
「どうしてもですね、ある程度の若干の雇用調整っていうのはどうしても必要になってくると思いますけれども、それほど多くない形のもので頑張っていこうと、そういうふうに思っております」
1月2日の初売りで明るくふるまっていた荒道社長。今後、従業員と一体となって改革に臨みます。
(川徳 荒道泰之 社長)
「新しい川徳を目指すスタートラインに着いたということだと思います」
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