何度もよぎった“引退”という選択
実は、現役を終えるという考えは一度ではなかった。
「車の中で、何回も『引退しようかな』って思いました」
それでも踏みとどまった理由がある。
「支えてくれている人たちの思いを、裏切ることはできなかった」

誰かのために走る。
誰かの期待に応えたい。
サッカーという競技の中で、自然と身についた価値観だった。
長いリハビリを経て、再び立ったピッチ。
その瞬間に感じたのは、結果や評価ではなかった。
「戻ってこれて、本当に良かったと思います」
シンプルな言葉に、すべてが詰まっていた。














