「大きな手に」

「大きな手に」 和合亮一
ある日 瓦礫が積み上がったたくさんのかけらの山から きみは助けられた 大きな手にしっかりと抱えられて たくさんの大人たちがきみの無事に涙した 生きていてくれた 助かってくれて良かった ありがとう きみが生まれたばかりの熊本に 巨大な地の震えが起きた 揺れはまだおさまらない 人々は必死に耐えている 理由はただひとつだ きみを守っていくためだ ひとつしかない故郷の山河で子どもたちを育てていくためだ やがて新しい両足で立って 光る空と季節を見あげるだろう きみは熊本の命だ きみは熊本の大地だ














