「何もしなければ3か月」と余命宣告された女性は10か月間、がんと闘った末、2年半前に他界しました。
女性は亡くなる直前、自閉症がある小学生の一人息子にビデオメッセージを遺していました。どうしても伝えたかった思いとは?

自閉症の息子と父子家庭になって2年半


愛知県刈谷市に住む中野真一郎さん(57)。妻の智子さんは2年半前、54歳のときにがんで亡くなりました。

息子の光一君(12)には、自閉症があります。3年以上の不妊治療の末、真一郎さんが45歳、智子さんが44歳のときに恵まれた一人息子です。

(中野真一郎さん)
「光一、起きようよ。7時になったじゃん。はい、着替える」

真一郎さんの一日は、光一君を起こすことから始まります。そして身支度が済んだら、特別支援学校のバス乗り場へ。少しでも遅れると仕事に間に合わなくなるため、毎朝時間との闘いです。

妻の余命は「何もしなければ3か月」


智子さんが、がんと診断されたのは3年半前。がんは胆管で発生し、肝臓にも転移していました。

(中野真一郎さん)
「『何もしなければ3ヶ月かな。抗がん剤が効いても半年いくかな』と言われたので、真っ白ですね頭は」

智子さんは、入院中の思いをノートに毎日綴っていました。残された命は長くないことを知っていましたが、書き留められていたのは不安などではなく、光一君のことばかり。