調査拒否の米軍が給水要請、沖縄だけではないPFAS問題
この1週間後、防衛省はアメリカ軍の回答を沖縄県に伝達した。
科学的根拠が明確な調査データを県が示さなかったため、立ち入り調査を許可しなかったとの内容だった。
そして同じ日に、今度はアメリカ軍がその北谷浄水場の水を供給してほしいと要請していたことが明らかになった。

北谷町 渡久地政志 町長
「米軍からキャンプ桑江の浄水場が、昨年4月に定められたPFASの米国基準を満たしていないことから、『北谷町からの給水に切り替えたい』との要望がござました」
基地内の水道水が、アメリカ国内の規制値を超えていたためだという。基地問題に詳しい沖縄国際大学の前泊博盛教授は…

沖縄国際大学 前泊博盛 教授
「検査もさせない。自分たちで汚染しておきながら。その汚染の状況を棚上げにして、きれいな水をよこせというのは、ちょっと虫が良すぎますよね。こういうことをちゃんと日本政府が言わないといけないんですけどね」

4月に初めてPFASについて、水道水の水質基準が定められた。1リットルあたり50ng/L。2024年に国が公表した調査では、その値を超える水道事業者はゼロになったとしている。
一方、地下水では、大阪・熊取町で最大7万3000ng/L。河川では、岡山・吉備中央町で7万2000ng/Lと、暫定指針値の1400倍を超える汚染が確認されている。発生源は、化学工場や産業廃棄物との関係も指摘されている。
全国の市民団体と国との間では、50ng/Lという水質基準が適切かどうかをめぐって激しい議論が続いている。
内閣府の担当者
「(水質基準は)欧米各国でもバラバラだという認識でいます。例えば4ng/Lといっているアメリカも、実際には2029年から31年に延長して、現在70ng/Lで運用されていると聞いていますし、イギリスでは48品目を100ng/Lで運用する」
岡山の市民団体の男性
「先ほどの諸外国の比較をみても、高い国を言って、オランダ・デンマーク・ノルウェーなどは4ng/Lとか2ng/Lとか。そちらを挙げないで、緩い方をあげるというのはちょっと姿勢として…」
町田直美さん
「なんでアメリカが70ng/Lから4ng/Lに下がったのに、日本はずっと50ng/Lのままなのか、不思議でたまりません」
発生源をめぐるアメリカ軍基地への調査すら行われていない沖縄。水道水の基準がようやく定められたことが、問題解決への一歩になればと町田さんは願っている。

町田直美さん
「私たちの切なる要求に対して、(国は)せめて軍事基地を受け入れてきたんだから、それに対するいろんな害、健康に関する害っていうことに関して、何でもっと真摯に向き合ってくれないのか。とても悔しい思いです。とにかく一歩でも前に進みたい。それが私たちの願いです」














