【住吉】半導体が不足している原因は、やはりコロナ禍の時と同じなのでしょうか?
【平家】いえ、今回は全く原因が異なります。

コロナ禍の時は、工場の稼働停止や物流の混乱、そしてテレワークによるパソコン需要の急増などが原因でした。しかし今回の主因は、2023年頃から爆発的に広がった「生成AIブーム」が主な要因です。

【平家】生成AIを学習させ、動かすには、裏側のデータセンターで「HBM」と呼ばれる特殊で超高速なメモリが大量に必要になります。このAI用メモリは作るのが難しいですが、販売価格も高いため、世界の半導体メーカーは利益率の高いこのAI用メモリの生産に工場のラインをシフトさせ、フル稼働させているんです。
【住吉】なるほど、儲かる方に生産を集中させているわけですね。
【平家】その結果、工場や原料には限りがあるため、家庭用のパソコンなどに使われる一般的なメモリの生産ラインが大幅に減らされ、供給不足に陥っています。経済学ではこれを「クラウディングアウト(締め出し)」と呼びます。AI用に一般的な半導体が締め出され、結果としてパソコン本体などの価格高騰を招いているんです。

一部報道では、データの一時保存に使われる「DRAM」と呼ばれる半導体メモリの価格が1年前の8.8倍になったということも報じられました。実際にどの程度値上がりしているのか、オフィス機器などを扱う長崎市の企業に話を聞きました。














