支援物資が「新品」であることの意味
ところが、東日本の惨状をテレビで見たGIANTの劉金標(KingLiu/キング・リュウ)社長は、即座にこう言ったといいます。「今すぐ工場のラインを止めろ、被災地専用のMTB(マウンテンバイク)を新たに作って日本に送るんだ!」そして現地に届いたのが震災特別仕様車だったのです。その数1,000台。
被災者のひとりは、新品のサドルから透明ビニールを剥がすときに涙が出たと言いました。
「ビニールを破ったときに、新品の匂いがぷうんと漂ったんだよ、そのときふと涙がこぼれたんだ。なんだろうな『我々は見捨てられてない』と思えたんだな」
「黄色い自転車」に今も会える
そのMTBは灯りの足りない被災地でも目立つようにすべて黄色に塗られました。価格は通常ママチャリの5倍程度するものだったといいます。しかし、その分クオリティも高いのです。だから長く役立ちました。
台湾は日本と同じく地震大国であり、劉氏は自転車を知り尽くしたGIANTの創業社長です。だからこそできた粋な計らいだったのだのでしょう。
劉氏は今年の2月に93歳で亡くなりました。謹んでご冥福をお祈りします。ありがとうございました。














